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NY備忘録その3

2日目。この日のメインは、メトロポリタン美術館とミュージカルという、わたしにとって「NYといったらこれ」的な、いわばメインの日だった。初日の雨により、すっかり雨天を恐れていたわたし達だったが、そこはやっぱり持っている者の強運で、この日はとてもいい天気になった。ちなみに昼からだけど。

 

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ホテルには朝食が付いていなかったので、前回来た時に食べておいしかったLOXというベーグルを食べようとなった。LOXは、スモークサーモンとクリームチーズ、紫タマネギとトマトのスライスに、ケイパーがちょこっと挟まったベーグルで、まあなんていうか美味しくない訳がない食べ物だ。またホテルの近くにわりと美味しいらしいベーグルショップがあったので、そこに行くことに。Davidovich Bakeryという、駅の上のマーケットの中にあるちいさなお店だった。

 

オーダー時にいろんなベーグルの中から種類を選んで、トースト有無、トッピングを選ぶ。ここはやはり王道のLOXを、オニオンのベーグルでいただく。受け取ったときのずっしりと重い質量にふあ〜となる。ベーグルに付いたオニオンがトーストされて香ばしく、サーモンとクリームチーズのコンビに合っていた。たまに出てくるスライスオニオンの香りと、ケイパーのほどよい塩気も良いアクセントになって、とってもおいしかった。

 

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いやしかし。LOXというのは結構デリケートなバランスで成り立っていて、サーモンとクリームチーズの割合によって味が全然変わってくる。わたしが初めてNYに来た前回、ホテルの近くのデリで初めて食べたやつは、チーズとサーモンたっぷりのトマト少なめ(左)で、それがめちゃくちゃ美味しかった。あまりの美味しさに、前回の最終日の朝にも食べて帰ろうとしたんだけど、その日はトマト多めのチーズ少なめ(右)で、普通においしいんだけど初日ほどの感動はなかった。シンプルなだけに、同じお店でも店員のさじ加減によってかなり味が左右される。奥深きLOX道。

 

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お腹いっぱいになったところでMETへ。以前も来ているとはいえ、世界中の文化財(いわゆるファインアートのみならず)を一同に集めた、美術及び文化ファンとしては興奮しまくりの美術館で、今回も本当に興奮した。正直、前は「世界中からの盗品でできてる美術館じゃん」と若干アメリカという国への反発心もあって、批判的な感情もなくはなかったんだけど、それでも、これらの膨大なコレクションをきちんと保存・展示してくれるおかげで、一度に世界中の文化財が見られる訳で、その点ではとても意義のあることだよなあと考えを改めた。なにより、一つ一つの作品にとても敬意を感じる展示方法なので、「君もここにいて安心だろう」という気になる。(※ただしエジプトエリアのお墓や棺の盗掘品、仏像や教会美術品などについてはやっぱりちょっとどうかと思う。)

 

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たくさんの文化財を見て興奮し、MET1階を見終わった段階で脳がオーバーヒートしてしまったので、一度お昼を挟むことに。マディソンアベニューのNectarで、ブレックファストっぽいメニューを頼む。かりかりベーコンまじかりかり。疲れた身体と脳にオレンジジュースと自家製ジャムが沁みる。店員さんも感じがいいお店だった。

 

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再びMETに戻って2階へ。誰でも知っているような名画が本当にそこここにあり、また、知らない作品でも「これは本当にすごい…」となる作品がたくさんあった。一番ふあ〜となったのはアングルのportrait of the Princesse de Broglieという肖像画(写真ないけど)。実際に見ても「これは本当に絵なのか…?」と思うような質感の表現。興奮。あとオランダ黄金期の絵画がたくさん見られて至福のときだった。近現代のところではゴッホの自画像や、「お前ここにいたのか!」という有名画たちも見られ、アイドルに会いにきたような気分に。しかしもしそれらが日本に来てたら行列2時間は必死だよな〜とも思い、改めて日本の企画美術展はお参りに行くようなものだよなあと思う。絵を見る環境、照明や距離感は当たり前だけど、改めて人の少なさは大事だなと実感する。いや〜、ほんと1日1部屋とか1ジャンルとかに絞ってじっくり見て回りたい。そのくらい場の密度が濃いし量が膨大。まじで。

 

 その後ミュージカルのチケットを買いにタイムズスクエアのTKTSへ。ここは、その日まだ売れ残っているチケットを、正規販売価格の30〜70%くらいで買えるチケットセンターで、どうしてもこれが見たい!っていう希望がない人にとってはとても便利な場所なのだ。ただその分席は選べず、良い方から埋めてくので50%OFFでも激安ということはない。すべては時間帯と運による。この日はちょっと行くのが遅れてしまったので、選択肢が少し限られていたんだけど、Yちゃんの希望でThe Phantom of the Operaを観ることにした。78$くらい。

 

それからミュージカルまでの間、前回たまたま入ってすごく良かった教会のクワイアを聞きに行こうとなって、St.Thomas Churchに行った。のだが、団員数がものすごく減っており、あと前回は少年合唱がメインだったのに対し、今回は男声合唱のみで、前回のような感動は得られなかった。でも慌ただしいNYのど真ん中で、毎日クワイアありのミサが行われているというのはやっぱりすごいなあと思った。

 

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まだミュージカルまで小一時間あり、小腹を満たそうと、これまた前回たびたびお世話になったスープ屋さんHale and Heartyで軽食。チェーンだけどとてもおいしくて安い。

 

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再びタイムズスクエア、そしてマジェスティックシアターへ。2年半ぶりくらいだったけど、やはり『No.666』の幕のかかったシャンデリアを見た瞬間「うおー!」と興奮。ファントムはわたしのブロードウェイ初観劇ミュージカルで、その後25thのRoyal Albert hall公演を映像で観てドハマりして何十回も観ているので、台詞、歌ともにほぼ100%理解出来る。前回はNorm Lewisのアフリカ系のスイートバリトンファントムだったのだが、今回はJames Barbourの超長身低音びりびりファントムでどちらも素晴らしい歌声だった。あとラウル役のRodney Ingramという今作ブロードウェイ本役デビューの若い子が、すごく「若さと勢い!」という感じで、口が大きくて声に張りがあって、「大抵のことはお金で解決してきたよ!」という裏のないボンボンオーラが出ていて良かった。まだまだ荒いところはあるものの今後に期待。口の大きな人は歌がうまい。

 

そんな感じで2日目終了。まじで書きたいことが多すぎて全然削れないよ〜。