NY備忘録その3

2日目。この日のメインは、メトロポリタン美術館とミュージカルという、わたしにとって「NYといったらこれ」的な、いわばメインの日だった。初日の雨により、すっかり雨天を恐れていたわたし達だったが、そこはやっぱり持っている者の強運で、この日はとてもいい天気になった。ちなみに昼からだけど。

 

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ホテルには朝食が付いていなかったので、前回来た時に食べておいしかったLOXというベーグルを食べようとなった。LOXは、スモークサーモンとクリームチーズ、紫タマネギとトマトのスライスに、ケイパーがちょこっと挟まったベーグルで、まあなんていうか美味しくない訳がない食べ物だ。またホテルの近くにわりと美味しいらしいベーグルショップがあったので、そこに行くことに。Davidovich Bakeryという、駅の上のマーケットの中にあるちいさなお店だった。

 

オーダー時にいろんなベーグルの中から種類を選んで、トースト有無、トッピングを選ぶ。ここはやはり王道のLOXを、オニオンのベーグルでいただく。受け取ったときのずっしりと重い質量にふあ〜となる。ベーグルに付いたオニオンがトーストされて香ばしく、サーモンとクリームチーズのコンビに合っていた。たまに出てくるスライスオニオンの香りと、ケイパーのほどよい塩気も良いアクセントになって、とってもおいしかった。

 

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いやしかし。LOXというのは結構デリケートなバランスで成り立っていて、サーモンとクリームチーズの割合によって味が全然変わってくる。わたしが初めてNYに来た前回、ホテルの近くのデリで初めて食べたやつは、チーズとサーモンたっぷりのトマト少なめ(左)で、それがめちゃくちゃ美味しかった。あまりの美味しさに、前回の最終日の朝にも食べて帰ろうとしたんだけど、その日はトマト多めのチーズ少なめ(右)で、普通においしいんだけど初日ほどの感動はなかった。シンプルなだけに、同じお店でも店員のさじ加減によってかなり味が左右される。奥深きLOX道。

 

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お腹いっぱいになったところでMETへ。以前も来ているとはいえ、世界中の文化財(いわゆるファインアートのみならず)を一同に集めた、美術及び文化ファンとしては興奮しまくりの美術館で、今回も本当に興奮した。正直、前は「世界中からの盗品でできてる美術館じゃん」と若干アメリカという国への反発心もあって、批判的な感情もなくはなかったんだけど、それでも、これらの膨大なコレクションをきちんと保存・展示してくれるおかげで、一度に世界中の文化財が見られる訳で、その点ではとても意義のあることだよなあと考えを改めた。なにより、一つ一つの作品にとても敬意を感じる展示方法なので、「君もここにいて安心だろう」という気になる。(※ただしエジプトエリアのお墓や棺の盗掘品、仏像や教会美術品などについてはやっぱりちょっとどうかと思う。)

 

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たくさんの文化財を見て興奮し、MET1階を見終わった段階で脳がオーバーヒートしてしまったので、一度お昼を挟むことに。マディソンアベニューのNectarで、ブレックファストっぽいメニューを頼む。かりかりベーコンまじかりかり。疲れた身体と脳にオレンジジュースと自家製ジャムが沁みる。店員さんも感じがいいお店だった。

 

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再びMETに戻って2階へ。誰でも知っているような名画が本当にそこここにあり、また、知らない作品でも「これは本当にすごい…」となる作品がたくさんあった。一番ふあ〜となったのはアングルのportrait of the Princesse de Broglieという肖像画(写真ないけど)。実際に見ても「これは本当に絵なのか…?」と思うような質感の表現。興奮。あとオランダ黄金期の絵画がたくさん見られて至福のときだった。近現代のところではゴッホの自画像や、「お前ここにいたのか!」という有名画たちも見られ、アイドルに会いにきたような気分に。しかしもしそれらが日本に来てたら行列2時間は必死だよな〜とも思い、改めて日本の企画美術展はお参りに行くようなものだよなあと思う。絵を見る環境、照明や距離感は当たり前だけど、改めて人の少なさは大事だなと実感する。いや〜、ほんと1日1部屋とか1ジャンルとかに絞ってじっくり見て回りたい。そのくらい場の密度が濃いし量が膨大。まじで。

 

 その後ミュージカルのチケットを買いにタイムズスクエアのTKTSへ。ここは、その日まだ売れ残っているチケットを、正規販売価格の30〜70%くらいで買えるチケットセンターで、どうしてもこれが見たい!っていう希望がない人にとってはとても便利な場所なのだ。ただその分席は選べず、良い方から埋めてくので50%OFFでも激安ということはない。すべては時間帯と運による。この日はちょっと行くのが遅れてしまったので、選択肢が少し限られていたんだけど、Yちゃんの希望でThe Phantom of the Operaを観ることにした。78$くらい。

 

それからミュージカルまでの間、前回たまたま入ってすごく良かった教会のクワイアを聞きに行こうとなって、St.Thomas Churchに行った。のだが、団員数がものすごく減っており、あと前回は少年合唱がメインだったのに対し、今回は男声合唱のみで、前回のような感動は得られなかった。でも慌ただしいNYのど真ん中で、毎日クワイアありのミサが行われているというのはやっぱりすごいなあと思った。

 

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まだミュージカルまで小一時間あり、小腹を満たそうと、これまた前回たびたびお世話になったスープ屋さんHale and Heartyで軽食。チェーンだけどとてもおいしくて安い。

 

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再びタイムズスクエア、そしてマジェスティックシアターへ。2年半ぶりくらいだったけど、やはり『No.666』の幕のかかったシャンデリアを見た瞬間「うおー!」と興奮。ファントムはわたしのブロードウェイ初観劇ミュージカルで、その後25thのRoyal Albert hall公演を映像で観てドハマりして何十回も観ているので、台詞、歌ともにほぼ100%理解出来る。前回はNorm Lewisのアフリカ系のスイートバリトンファントムだったのだが、今回はJames Barbourの超長身低音びりびりファントムでどちらも素晴らしい歌声だった。あとラウル役のRodney Ingramという今作ブロードウェイ本役デビューの若い子が、すごく「若さと勢い!」という感じで、口が大きくて声に張りがあって、「大抵のことはお金で解決してきたよ!」という裏のないボンボンオーラが出ていて良かった。まだまだ荒いところはあるものの今後に期待。口の大きな人は歌がうまい。

 

そんな感じで2日目終了。まじで書きたいことが多すぎて全然削れないよ〜。

NY備忘録その2

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帰国から1週間経っただけなのにもうわりと記憶がうすい。急がねば。

 

まず初日の前にバスのことを書いておくと、トロントからNYまでの間に、バスの乗り換え1回、他の乗客乗せるための停車2回(あともちろん国境での入国下車)という感じで、3、4時間毎に休憩があった。バスは普通の観光バスで、席も普通の2・2の配列だったんだけど、各座席にコンセント口があり、wifiも使えるようになっていた。電気周りに関してはかなり快適。

 

アメリカへの入国は、国境のところで荷物とともに降ろされ、まず入国審査のための書類を書いて、その後荷物検査を受けて再出発という流れだった。深夜だったので同じバスの人しかおらず、サクサク進む。荷物検査はX線かスーツケース開けて見てもらうか選べるんだけど、最初「え、どっち行けばいいの??」と迷ってたら、かばん開ける方の検査官達に「こっちおいで!」と話しかけられ、そちらに行くことに。今考えるとフィルム入れてたから正解だった。検査中、「あっち(X線)行かなくてよかったよ。あいつ(X線の検査官)テディベアみたいな見た目してるけど、きみの食べ物全部とっちゃうから。」という謎のジョークを言われ、和やかに終了。

 

元々どこでも寝れる方だったし、実際長距離路線の飛行機とかではずーと寝てる方だったので、まー余裕だろとタカをくくっていたんだけど、なぜか今回全然眠気が来ず、非常につらかった。

 

そして浅い睡眠の中、ニュージャージー側からマンハッタンを眺め、上陸。平日朝の7:30のポートオーソリティーなんて、ほんと『ラッシュ』の一言に尽きるのだが、こちらは寝ぼけてスーツケース曳いててとにかく一息つきたいので、とりあえず予定していた7dayメトロパスを買ってホテルに向かう。33$でMTAの地下鉄バス乗り放題とお得。

 

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今回、ロウアーイーストに位置するBlue Moon Hotelに泊まった。一階はカフェになっており、ドミだけでなく普通のお部屋もあるので、可愛らしくもそこそこきちんとした印象。受付のスタッフの人もいつも感じがよかった。ダウンタウンに出る主要な線にもまあ近いし、周りにはおしゃれなご飯屋やチャイナタウンもあるので、もし次回行くことがあればまた使ってもいいかな、と思うくらいにはよかった。

 

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非常に疲れていたがチェックインは15時のため、とりあえず荷物を置いて、雨の中朝食を食べに出かける。駅から歩く途中見つけた、berkli park cafeといういい感じのカフェで、なにかよくわからないけどメキシコっぽい食べ物を食べる。トルティーヤに野菜と目玉焼きとハムが乗ってる感じのなにか。普通にうまかった。

 

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その後、雨の中チェルシーのあたりを散策。Google様のビルなどがあり「ここで働いてる人がGoogleを動かしているのか…」とよくわからない感動が芽生える。チェルシーマーケットという観光客向けの市場っぽい商業施設に入るも、人多いし雨で体力使い切ったしそもそも眠いしで、意識が朦朧とし始める。

 

その後ハイラインに登るも、やはり雨と眠気によりテンションが上がらず、おまけにホイットニー美術館の休館日に重なり「これ今日どないしよ…」という気持ちであてもなく歩き続ける。Yちゃんの希望でBookmarcに行ったりするも、ここらで本当に限界が来てスタバに避難。予定では火曜4時から無料チケットが配布される9.11ミュージアムに行くはずだったのだが、この状態では展示もろくに見られないし、翌日に備えて早く寝ようってことでホテルに退避。即昼寝。

 

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起床後、近場でおいしいご飯屋を探し、いい感じのイタリアンでカルボナーラを食べる。おいしい。ほんとにローカルのおしゃれな20〜30代が集まるちいさなイタリアンという感じで、とっても雰囲気が良かった。Spaghetti Incidentというところ。シャレオツ。

 

その後同室の面々が帰ってくる前にお風呂、就寝。が、夜中に同室の日本人が翌日帰国らしくパッキングをしはじめ、それに怒ったオーストラリアのちょっとめんどくさいおばさんが抗議するなどあり「おいおい勘弁してくれ」となった1日目。そしてこんな長くレポートするつもりもなかったのにこの長さよ。2日目からはもっと飛ばしていきたい。

 

NY備忘録その1

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NYでの出来事を忘れないように何回かに分けてお送りする。今回は概略のみ。

 

今回、こちらでとてもよくしてもらっている仲良し大学生のYちゃんと「近いし、NYとか行きたいよね!」と盛り上がったところから始まったNY旅行計画。Yちゃんもわたしも3月24日で学校が終わること、Yちゃんが4月半ばでバンクーバーに移ってしまうこともあり、3月最終週全部使って行ったろ!てことで27日の夜中から1日の早朝までかけてじっくりNYを堪能した。この時点でお察しかもしれないが、トロント〜NY間は貧乏学生のお友達・夜行バスを利用した。時間で言うと、トロント夜9:45発のNY7:30着の約10時間の道のり。そして、かたやぴちぴちの女子大生、こちらは先日三十路を通り過ぎた30代女性である。案の定おのれの年齢をまじまじと自覚するはめになり、着いた当日は使い物にならず、雨天も相俟って何もできなかった。

 

とりあえず旅の行程をまとめておくと、

28早朝NY着 チェルシーとか

29メトロポリタン美術館/The Phantom of the Opera

30ウォール街/ブルックリン/NY図書館/Kinky Boots

31グランドセントラル駅/NY図書館(Re)/MoMA/マッサージ

1早朝トロント着

という感じ。

 

夜行バスの料金は往復で81CADで、泊まったドミトリー(女性6名部屋)が3泊で196USDだったので、その時のレートで合わせて28,000円くらいでNYまでの足枕が事足りたことになり、なんやこれめっちゃ安いなと改めて感動した。まあその分ミュージカル2回見たりしてるので、その分の158USD、ウィークリーメトロパス33USD、食費などを足すとやっぱ6万位にはなってしまうんだけど。それでも日本から来ることを考えたら激安。ドミもロウアーイーストで地下鉄にアクセスしやすい、周りに飲食店の沢山ある綺麗なところだったのでとても快適なステイだった。

 

いやしかし。まるまる4日の内、2日快晴、2日雨天という50%の打率だったんだけど、改めて太陽は偉大だな〜と実感した次第。もう晴れてるか晴れてないかでめっちゃテンション変わったもん。あげく「太陽はすごい。晴れててあったかいのに太陽は無料。えらい。」という訳の分からない感謝の意を述べだす始末。NYは青空の似合う街だ!

 

そしてミュージカル熱が上がってしまったことにより、目下ブロードウェイアクターのソロで歌ってる動画とかを見漁っているので、ここでひとつおすすめを投下して締めの言葉とする。今回わたしが観た人ではないんだけど、とてもいい。曲も歌も。

www.youtube.com

Spring has come!

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しばらく更新しないうちに半年間の学校生活を終え、つい先日まで4日間NYに旅行に行っていた。始め17段階あるうちのLv.8から始まったクラスも、卒業時にはLv.13までになり、最終的には授業内でごくごく簡単なプレゼンなどができるまでになった。まあ未だにすらすらと話すことはできないし、知らない単語も多いけど、前よりは全然何喋ってるかわかるし簡単な会話ならできるようになったかな、という感じ。この半年間で、出国前に思っていた『英語ペラペラ』像になるまでには少なくともあと3、4年必要だな(わたしには)という確信を得た。ただ、流暢に喋れなくともコミュニケーションは取れるし、『英語がわかる』状態にはかなりの幅があることがわかったので、まあなんかこの感覚を忘れずに残り半年もう少し頑張りたい所存。

 

この期間、結構色々あったりして楽しい日々を過ごしていた。韓国人の歳下の男の子の遠距離(カナダ⇔パナマ)恋愛相談を受けたり、最後のクラスで遊びに行ったり、帰国する友人と遊びに行ったり、あとNY行ったりとか、していた。そして職探しはしていない。という訳で目下無職、所属先なしのプー太郎は職探しを始めているところ。今週内になんとか決めたいけどどうだろう。ちなみに家探しも平行して行う。

 

あと半年かあ〜というさみしさ・焦りもあるけれど、どっちかというと「うまい鮨食べたいなあ」とか「日本のご飯食べたいなあ」という日本食恋しい欲の方が強く、今から帰ったらいのいちで何食べようかなあなどと考えている。やはり我は日本のご飯が好きですねん。

 

そういえば日本では桜が咲き始めたとか、いいな〜。こちらは屋外飲酒は違法なのでお茶持参とかしかできないんだけど、あと1ヶ月位して暖かくなったらサンドイッチでも持ってピクニックにでも行こうかな。

 

NY、今回もめちゃくちゃ詰めに詰めた行程で覚えておきたいこと沢山あるので、徐々に書いてゆきます。

Political ≠ individual

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オタワに行く途中で立ち寄ったキングストンという小さい街、イギリスの風情が至る所にありとても素敵だった。このお店は150年くらい前に建っていて、床も棚も天井も照明も、すべてがアンティークで、とても可愛かった。お店の人に「ここ素敵ですね。どれくらい前からやってるの?」って聞くと、嬉しそうに内装の説明をしてくれて、そんな大事にされ感も含めて、なんて素敵なおみせ!とますます気に入ってしまった。紅茶やコーヒー、クッキーやジャムやはちみつなど、売ってるものも可愛かった。

 

今回の旅でトロントから離れてみて思ったのが、やはり小さい街は圧倒的に白人が多い。ケベックへの旅、ご飯付けなかったので自分で食料調達しなければならず、初日の朝ごはんをオタワ近くの謎の場所のマックで食べたんだけど、驚いたことにマックで働いてるのがほとんど白人だった。トロントのマックやティムホートン(カナダ最大手のコーヒー&ファストフードチェーン)なんてほとんどが有色人種なのに。別にマックで働くことがどうとかいう話ではないんだけど、単純に、ここはトロントとは違うんだな、と衝撃を受けた。

 

そういえば、人種のことで今月また思うことがあった。ある日、ジョージとの日本語レッスン後に「これから友達とバスケしに行くんだけど、見に来る?」と誘われ、公共のスポーツセンターに連れて行ってもらった。そこで彼の友達5、6人と挨拶をしたんだけど、ほぼチャイニーズだった。彼らは小学校、中学校からの友達で、こちらで生まれ育ち、英語もスラングばっかでめっちゃ速い所謂ネイティブの英語だったんだけど、それでもつるむのは同じルーツを持つ人達なんだな、と不思議に思った。

 

そこのバスケットコート1つしかなくて、勝ち残り形式で6、7チームが交代しながらゲームするんだけど、元からチームで来る人達はほとんどが同じ人種で固まっており、たまに流れのバスケットボーラーが集って多人種チームが作られる、という感じだった。別にその中ではみんなチームでがつがつバスケしてるんだけど、元から一つのチームに色々な人種がいるというのは、あまり一般的ではないようだった。

 

後日、「街にいる学生とかもそうだけど、基本的に同じ人種でつるむのってなんで?」と聞いてみたところ、「勿論学校には白人や黒人やアラブ人などの色んな人がいるし、そういう友達もいるけど、やっぱり近い友達ってなると同じ人種で自然と固まってるね」とのこと。なんかわたしは『トロント=多様性の街』として、人種関係なくみんな仲良し!みたいなイメージを持っていたのだけど、考えてみればうちのホストファミリーもほぼフィリピン人としかつるまないし、子供達もそうだし、街にいる学生達もそうだし、身近な移民系カナディアンのサンプルもそうだし、多分これはそういう文化なんだろうなと思った。

 

トロントは、というかカナダは多様性を国の売りにしており、公的な場で人種差別をするのは絶対許されないことなので、あまりそのことについていやな思いをしたことはない。ただ、そういうポリティカルコレクトネスとは離れたところ、個人の意識のところでは、やっぱり自分と同じ人種がやっぱり一番楽っていうのはあるんだろうなと思った。たとえ彼らが話すのが、他の人種と同じ英語だけだったとしても。その辺の感覚は、島国で、かつほぼ同じ人種しかいない国で育ったものとしては、よくわかんないな〜という感じだけど、そんなことを思った。

Long time no see!

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1ヶ月以上も空いてしまったんだけど、その間に30歳になったりした。この歳になると「子供の頃○○歳ってもっと大人だと思ってた〜」というよく聞くやつも言い飽きてきて、いつまで子供みたいな気分でいられるんだろって逆に不安になったりするけど、うちのおばあちゃんが87歳でいまだに韓国ドラマにどハマりして、韓国俳優名鑑みたいなのを半ば暗記してるのを見ると「オタクの血、いまだ現役…!」と思ってなんか安心するので、そんな感じで30代も生きていきたい所存。

 

この1ヶ月なにしてたか3行でまとめると

・とにかくジョージに日本語を教える

・モントリオールとケベックに行く

・学校飽きた

という感じ。その他にもまあ30歳なったりしたけど、まあお察しの通りこちらの生活にもまじで慣れてきて新鮮な驚きが少なくなって来たりしたので割愛。

 

1月上旬から週2で、ホストファザーの元同僚ジョージくん(31歳/チャイニーズカナディアン/家賃収入で生活する小金持ち/3月から半年アジア観光)に日本語を教えていて、来週が最後のレッスンになる。これがわたしにとって初めてのティーチング経験だったのと、日本語の文法がどう働くかとか今まで考えたこともなかったから、最初ものすごく戸惑って、自分の勉強以上に日本語教育の方法を学ぶ時間が多かったくらいがんばった。結果として、いまだに全然日本語覚えてないけど、いくつか使える単語やストラクチャーを教えたつもりなので、後は自力でなんとかしろという感じ。

 

ジョージは男三兄弟の末っ子ということもあって、基本的にぬぼーとしていて、よく言えば穏やかというか悪く言えば受け身で「お前ほんとにやる気あんの?アァン?」て感じだったので、最後の方「え?ほんとにわかってんの?(日本語)」「ダイジョウブ、ダイジョウブ(日本語)」的なコントみたいな受け答えばかりしていた。でもまあ歳も近く、そこそこ察しもよかったので、普通に日本人の友達に話すような相談や話などもできて、とてもいい友達だった。わたしが、誰かに頼ったりすることが苦手だから一人でいる方が気が楽でいい、みたいなことを言ったとき、「でもちょっとずつでも人と一緒に助け合えるようになったら、もっと楽だし人生変わると思うよ。」と返されて、いつもぬぼーとしてる割にまっとうなことを言うなあと思った。まあ、言い訳多いけど。言い訳多くて「てめえ〜」なるけど。

 

とにかく初めてのティーチング、とても良い経験になった。すべてを英訳するとか英語で説明することを繰り返してたら、少しだけ何も考えずに言葉が出てくるようになった気がする。あとネイティブの話すスピードに慣れて、listeningが何も考えずにできるようになった。まあ引き続きおせっかいBBAとして、日本国内で困ったことあれば連絡するんだよ!と言っているので、何かしらの形で交流は続けたいなあと思う。

 

ケベック・モントリオールは学校の台湾人のお友達3人と、わたしの日本人のお友達1人計5人で行ったんだけど、短くまとめると「バス!雪!首都!雪!素敵な建物!雪!フランス語!雪!犬ぞり!雪!バス!」という感じであった。全編に渡り、雪。カナダ来たけどガチの雪景色にそんなに触れられていなかったので、アホのように「わ〜雪だあ〜!」などとはしゃいだ。そして雪を知らない台湾人の友人達はわたし達以上にはしゃいでいた。ケベック州はほぼフランス語圏のため、表記がだいたいフランス語になっていて、異国に行ったような心地だった。

 

あとは学校まじで飽きた。これはほんとに由々しき事態で、日に日にモチベ下げ美になっていっている。実際テストの点とかは回を追うごとに上がっていっているので、身には付いていってるんだろうけど、そもそも語学学校に通う意味とは…?というところまでモチベーションが下がってしまったので、早く環境を変えたい。そしてそんな中またクラスが代わり、お気に入りのゆるい先生ではなく、まじでモチベ高夫の先生のクラスになってしまったので、なんとかやり過ごしたい。ジョが3月頭に日本に旅立ち、わたしが3月末に卒業なので、3月入ったらめっちゃバイト面接受けまくり、3月は試運転で4月からがっつりバイトしたい。

Nothing ventured,Nothing gained.

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うっかりすっかり1月も半ばである。最近カナダ生活にも慣れてしまって、目新しい発見も少なくなってきているので、筆が進まずしばらく空いてしまった。まあそうなるよねって感じなので、引き続き書きたいときに書く。なぜなら目的の7割くらいは自分のためだからだ。

 

そんな感じで今日で今タームが2週間が経過したのだが、朝一番にいきなり先生が「来週から違うレベルのクラスを受け持つことになったから、今日でこのクラス解散になっちゃった…」と言い出して、全員で「ええーー」とざわついた。今の先生というかクラス、ものすごく雰囲気がよく仲が良いので、全員でまじかいとなり、予想外の別れを惜しんだ。

 

わたしはこの10日間くらいの間に何をトチ狂ったのか、日本で買うより断然高くつく中古のフィルム一眼を買っており、最後の日に持ってきてみんなの写真撮るんだーなどとわくわくしていたので、残念ながらその願い叶わずしょんぼりした。みんな10歳くらい歳下のかわいい子達ばかりなので、勝手におばちゃん気分になってヨシヨシと思っていた。

 

これはどこでも同じことだと思うんだけど、その環境の雰囲気がいいと、勉強や仕事が捗る。基本的には先生の影響力が一番大きいんだけど、それと同じくらいクラスメートのモチベーションも重要で、今のクラスの今いる子達はみんな和やかかつ賢い子たちだったのでとても楽しかった。基本的にどこのクラスでも割とできる方の人が発言が多く、そういう人がクラスの雰囲気を作るんだけど、今回わりとその役目に近かったので名残惜しい。みなの幸せと英語上達を願って集合写真撮って解散。つってもまあまだみんな学校にはいるし、来月いる子はクラスが上がるからまた一緒になる可能性もあるんだけど。マンモス校はこういう時さみしいなーと思う。

 

そして先日から新しいことを始めた。ホストファザーの元同僚の、チャイニーズカナディアンのジョージ(31)に英語を教えることになったのだ。今はそのレッスン準備がわりと大変でひいひい言ってる。そもそも、わたしは人にものを教えるのが得意でなく、教育関係の授業もバイトも経てこなかったので、実質これが初めてのティーチング経験になる。加えて、ジョージは3月から日本に3ヶ月観光で滞在するのだが、日本語の学習歴が0で、まじで何もないところに1から教える感じなので、一言で言うとめっちゃ大変。ほんとにめっちゃ大変。先生ってすごいなと初めて思い知った。Language Exchangeが決まってから、各種日本語教育のサイトやテキストを探したり、日本語教育を勉強していた友人に相談したり、他の英語話者の日本語学習者に、彼と同じ状況なら何が知りたいかなどを相談したりした。結果、いまだにどうするのがベストかよくわからない。が、まあ結局わたし先生じゃないし、言語学習は本人の努力に100%依るので、ほどほどに彼の学習をサポートできればなと思う。といいつつ、結局自分のこの経験を最大化するために頑張ってしまうと思うんだけど。